早食いで食べすぎてしまう
「甘いものでダイエットはできる」の記事で、満腹中枢に関するお話をしましたが、早食いについても、この「満腹中枢」との関係が大切になります。
食事をすることで、カラダの血糖値が上昇し、満腹中枢が満腹感を伝え始めるのに20~30分を必要とします。
その20分程度のタイムラグの間に早食いをしてしまった場合、食事量としては満腹を覚える十分な量を食べきっているのに、満腹中枢が「満腹だ」という命令をまだ出し終えていないために、更に食べることができます。
結果、早食い=食べすぎ ということになってしまうのです。
余談ですが、日本のお昼休みはどうして1時間なのでしょうか?
ゆっくりと、食事を楽しむ時間もありませんね。
よく噛んで食べることのメリット
よく噛んで食事をする一番の目的は、満腹中枢が満腹感を感じるまでのの2、30分の間に食べ過ぎてしまうことを防ぐことですが、他にもたくさんのメリットがあります。
- 満腹中枢が早く刺激されて満足を感じ易くなるため、過食を防いで肥満予防になる。
- 胃腸への負担を和らげ、消化を助ける。
- 噛むことで、カロリー消費の効果がアップ。
- 噛むことで分泌された唾液が、食べ物の消化を助けたり、味を感じやすくしたりする。
- 噛むという顔の筋肉運動が、歯や骨を丈夫にすると共に、リンパの流れがよくなって小顔になる。
※フェイスラインの引き締め効果
よく噛んで食事をすることには、デメリットもあります。
まず、食事に時間がかかることと、長年身に付いた食べるスピードを、急に変えることでストレスを感じる場合がありますので、無理のない程度から始める必要があります。
また、「口の右側だけで噛む」など、片側に偏った噛み方をしてしまうと、噛み合わせが悪くなったりするため、両側の歯でバランス良く噛むことを意識しての食事が大切です。
最近は、噛む力が弱い人も多く、少しずつ時間をかけて咀嚼回数を増やしていくことがコツです。
咀嚼(そしゃく)するのはどれくらい?
「咀嚼ダイエット」といって、咀嚼をしっかりすることだけでダイエットできるとも言われているほどで、食材の形が完全に無くなるまで噛んでから飲み込むことが理想的です。
咀嚼回数は、一口につき20~30回。(1回の食事で1400回~1500回の咀嚼が理想的と言われています。)
食事にかける時間があまりとれず、5~15分位でいつも食事を終えている人であれば、あまり咀嚼せずに食べている可能性が高いと思って下さい。