皮下脂肪は、背中に一番つきやすい
太っていると、つい、お腹ばかりを気にしてしまいますが、周りの人から見て、あなたの見た目年齢を決めるのは、実は「背中」なのです。
30代半ばの女性がいらっしゃるとします。
この女性はいくつくらいだと思いますか?という質問をした時、立ったまま、上着でお腹が隠れた状態であれば、そのまんま30代くらいという答えが返ってきます。
上着をとって椅子に座り、お腹のお肉がダブついて見えたとたん、見た目年齢が40代と言われます。
そして、後ろを向いた背中に、たっぷりとついたお肉がわかれば、見た目年齢は、一気に40代後半から50代と言われるようになります。
背中というのは、それほど見た目年齢を決める大きなポイントになります。
この二つの女性のMRI画像を見比べて下さい。
黄色くなっている部分が皮下脂肪です。
肥満気味の女性には、皮下脂肪がどこに一番ついていますか?
見てのとおり、お腹のほうより、背中です。
自分の背中って、場所が場所だけになかなか見ることがなく、自分で見ることができるお腹ばかりを気にしてしまいますが、太ったかたは、背中に脂肪がこんなについています。
女性に皮下脂肪がつきやすい理由
それは、子宮があるからです。
男性の場合、お腹に内臓脂肪がつきやすいのですが、女性の場合は、妊娠した時に子宮が大きくなるために、それだけのスペースを残しておかなければならないので、余分な脂肪が内臓ではなく、皮下脂肪としてたまっていきます。
他にも、皮下脂肪は子宮を守るためにクッションとなる、体を冷やさないようにする、飢えに備えるためにエネルギーを蓄えておくなどの役割を担っています。
こんな理由から、女性は「皮下脂肪」がつきやすい&つけようとする体なのです。
言いかえれば、皮下脂肪が落ちにくい体だとも言えます。
自然の仕組みって、なるほどと思いますが、男女の脂肪のつきかたが異なるのは、そんな理由からきています。
皮下脂肪を落とすのは難しい
皮下脂肪はついてしまう原因をわかりやすくいうと、
- カロリーの摂り過ぎ
- 摂ったカロリーが消費できない
もしくは、この両方なのです。
脂肪を大別すると、「内臓脂肪」と「皮下脂肪」に分かれます。
よく言われる例えですが、内臓脂肪は「普通預金」。
皮下脂肪は「定期預金」です。
皮下脂肪とは長期に渡って毎日の食生活によって貯蓄した結果で、簡単に引き出して使ってしまうということもなかなかできません。
一番いいのは、皮下脂肪をつけないように未然に食生活で努力することなのですが、多くの人は、たっぷりと皮下脂肪がついて、ビジュアル的に言いわけができないようになってから、なんとかしたいというふうになります。
脂肪が落ちる順番
脂肪が落ちていく一般的な順序
ダイエットをすると、真っ先に落ちていくのが血液中の脂肪で、次に内臓脂肪(普通預金)、最後に皮下脂肪(定期預金)が落ちていきます。
そのことから、皮下脂肪を先に落とそうなんて、体の仕組みから言えば無理ですし、簡単に落ちないこともイメージ的にわかっていただけると思います。
ダイエットを知ってる人は、部分痩せができないことも知っている
運動やダイエットで皮下脂肪を落とす場合は、全体的に減っていきます。なので、誰も声に出して言いませんが、よく言われる部分痩せは基本的には不可能です。
脂肪が減っていくには順番があり、顔の脂肪だけ落としたい、背中だけ落としたい…なんて事は出来ません。
もちろん、体質による違いはありますから、効果のあらわれかたも、顔に出やすい人、お腹に出やすい人・・・など、十人十色です。
ただ、全体的に同じ割合で脂肪が減った場合、より多くの脂肪が付いているところが、ついていない部位より多く減ったように見えますから、そのことを部分痩せできたという人もいますが、それは部分痩せではありません。
もし、どうしても部分痩せしたいのであれば、痩せたい部分に特化して効果のある運動や、エステ・マッサージ等を時間をかけて継続すれば、狙った部分の痩身&引き締め効果が期待できるかも知れません。
でも、エステ・マッサージ等で得られるのは、あくまで受けた時の一時的な「引き締め」や「浮腫み解消」なので、あなたの食生活が変わらない限りは、高いお金をかけたとしても、数日すればもとの悪い状態に戻ります。
どんなダイエットの努力をやっても、基本は「食生活」と考えて下さい。
「食生活」さえ変われば、ダイエットも成功しますし、リバウンドもしません。
あなたの体は、「あなたが食べたもので、できている」