ダイエットの停滞期はなぜ起こる?
ダイエットを頑張ろうと思って始めて、最初は体重が順調に下がり始め、「簡単じゃん!」、「案外と早く目標までいきそう」と思いきや、必ず停滞期が誰にでもやってきます。
停滞期に入った人は、「これ以上痩せないのかしら?」、「もっと食事制限しないといけないのかな?」、「(ダイエットの)やり方がいけないのかな?」などと、様々な不安を抱えてしまいます。
ダイエットをする気持ちが、「折れてしまう」のもこの時期です。
でも、結論から先にお伝えすると、停滞期では「何もしない」、言いかえれば「今までどおりにする」
です。
ダイエットを始めた頃は、炭水化物を摂り過ぎないようにする」、「野菜を多めに摂る」、「水分補給もちゃんとする」、「ジャンクフードや一品物の食事を控える」などと、今までの自分の食生活ががらりと変わってしまうので、体もすぐ反応して、体重もすぐに落ちていきます。
でも、体重が減少していくにしたがって、体自身が「これはおかしいぞ?!」、「変だぞ?!」と思い始めて、このまま減ってしまうと生命維持ができなくなってしまうかもしれないという危機感を覚え、自己防衛の機能が働き始めます。
この自己防衛機能、言いかえれば危機管理機能が「ホメオスタシス(恒常性)」と言われ、この機能が働くことによって停滞期が訪れます。
ダイエットしている本人にとっては、そんな機能なんてなければいいのにと思ってしまうかも知れませんが、生命を守るにはなくてはならない機能の一つと言えます。
停滞期はどのくらいで起こる?
これは個人差があり、なんともいえませんが、目安としては、体重の3~5%下がったくらいで起こり始めます。
70kgの人であれば「2.1kg~3.5kg」、60kgの人であれば「1.8~3kg」程度下がった頃です。
停滞期はどのくらい続く?
これまた、個人差があります。
2週間程度で終わる人がいれば、1か月以上もかかる人がいます。
停滞期では、体を守ろうとして、なるべく栄養を蓄えてカロリーの消費を抑えようとする働きのために、体重が減るどころか、いくらか太ってしまうということもありますので、ともかく、「慌てないこと」と、「無理をしないこと」が大切です。
最初の停滞期を乗り越えられるか、乗り越えられないかで、ダイエットに成功するかしないかが決まりますし、一度目の停滞期を上手く乗り越えることで、二度目の停滞期がきても、不安なくうまく克服できるようになります。
停滞期というのは、「ホメオスタシス」の機能によって、体重の減少にロックがかかった状態ですから、これを解除するには、体自身に「体重が減っても大丈夫なんだよ」と教えてやる必要があり、その方法をいくつかお伝えします。
停滞期を脱出する5つの方法
今までのダイエットスタイルを変えない
これは、停滞期を抜ける方法のひとつだと思って下さい。
停滞期に無理やり体重を落とそうとして、食べる量を更に減らしたりするような無理強いを体にさせないことです。
停滞期とは、「体重が下がっていることが安全かどうか分からないので身体が状況を判断している期間」だと思って下さい。
今までやってきたとおりを続けて、「体を慣れさせる」、「これが普通なんだと思わせる」ことです。
そうすることで、体自身が「これは危険な状態ではないんだ」と認識をするようになります。
本来はこれで停滞期は終わります。
ダイエットしている人は、停滞期が嫌で、早く停滞期を抜け出したいと思うから、あれやこれや考えるのでしょうが、体重が下がらなくなった、あるいは下がり幅が極端に緩やかになった場合は、焦ることなく今までどおりでいれば、必ず停滞期は終わります。
ただし、栄養バランスが摂れた、消費エネルギー>摂取エネルギーのダイエットをしていればのお話です。
出典:玄三庵(大阪 西梅田)
チートデイを設ける
週一回、一度だけ好きなものを食べる
チートデイとは、ダイエット中に、たくさん食べても良い日のことで、これを上手に使えば、先ほどと同じように体が「危機ではない」と判断して停滞期のロックを解くために、逆に体重が落ちていく効果が期待できます。
チート(cheat)とは「騙す、ごまかす」という意味です。
飢餓状態だと勝手に判断している体に対して、逆にカロリーを多めに摂ってやります。そうすることで、飢餓を一時的に満足させ、「エネルギー消費を抑えなくても大丈夫だよ、栄養を蓄えなくても大丈夫だよ」と体に教えて、騙してやる方法です。
そうすることで、エネルギー消費を抑えて、栄養を貯めなければと思っていた省エネモードの体が、通常の消費モードに戻って、再び体重が減っていくのです。
ただ、チートデイは、続けてやらないで下さい。
チートデイがきっかけになり、ご自分の食欲が全開になって、以降、ダイエットを止めてしまったなんてことになりかねませんから。
チートデイは、「週1回」と決めてやったほうが良いでしょう。
それ以外の食生活は、今まで通りのダイエットモードで毎日を過ごします。
チートデイの日は、好きなものを好きなだけ食べます。
特に、ごはん、パスタ、パンなど、ダイエットで抑えている高タンパク、高糖質なものを食べると良いでしょう。
ただし、ジャンクフードだけは、よして下さい。
もともと。健康によくない食べ物なのですから。
理想的なのは、ホテルやレストランでのバイキングがいいかもしれません。最近はオオバコの居酒屋さんでも、あたりまえにランチバイキングをやっていますから。
色々なものが好きなだけ食べられて、デザートまでいただけますから、満足感一杯です。
出典:「農家の台所」 ※新宿店
チートデイの日は、ダイエットを頑張っている毎日から考えると、夢のような一日になります。
でも、頑張っているご褒美だと考えれば、それが気持ちの上でもいい効果をもたらしてくれます。
ご褒美の日があることで、ダイエットを頑張ることができますから。
もし、チートデイで体重が増えたとしても気にしない。
一歩下がって、二歩進めば、それでいいのですから。
チートデイが有効な人
「消費カロリー>摂取カロリー」がちゃんとできてる人
これができていなく、「消費カロリー<摂取カロリー」になっている人は停滞期でもなんでもありません。体重が減らないのは当然です。
体重が落ちにくくなってから、2週間程度経っている人
どうして期間をおくかというと、本当に停滞期かどうかの判断はすぐにできませんし、ご自身にとってチートデイが有効かどうかも判断する必要があるからです。
バランスを考えた食事だけはできている人
バランスが摂れていない食事が原因で、体重が下がらないということがあり、単なる停滞期ではないのかも知れませんから、そういうかたが、チートデイをやっても有効とは言えません。
意志の強い人
チートデイをきっかけに、今まで頑張ったダイエットが一瞬で台無しになってしまうことは、よくあることです。
チートデイの後に、元のダイエットモードを保てる意志のある人でなければ、失敗します。
チートデイは、簡単そうですが、実は判断がとっても難しいのです。
本来は、チートデイをせずにダイエットを続けることをお薦め致します。
食事をもとに戻してみる
これは「チートデイ」をするということではなくて、数日間だけ食事の量をもとに戻すという方法です。
そのためには、停滞期に入っている自分の今の食事を記録してみて下さい。
細かい計算などは必要ないので、どの程度のカロリーを摂っているのか? 不足してる栄養素はないかなどを知った上で、数日間だけ摂取カロリーを増やします。
例えば、1600カロリーしか摂っていないのであれば、1800カロリーにする。増やした200カロリーは、不足している栄養素でその200カロリーを増やすという方法です。
ただ、ここでも大切なのは、そのままダイエットモード終了にならないことです。
食スタイルに変化をつけてみる
単刀直入に言うと、食べるものを変えてみるということです。
たぶん、停滞期に入る前は、炭水化物を減らしたり、野菜をよく食べたり、油ものを気にしたりして食事をしていたと思います。
そんなダイエットによる制限一辺倒の食生活をちょっと変えて、食べてもいいの?と思っていたお肉を食べたり、発酵食品や、オリーブオイルなどの良質な油を摂る食べ物を食べたりと、痩せるためだけの食事から栄養バランスや腸内環境の改善を考えた食事へ切り替えることも、停滞期を脱出するきっかけになります。
ようは、体を満足させてあげる食事が大切なのです。
また、食事だけのやりくりでダイエットしていた人は、栄養バランスが崩れている場合もありますので、停滞期だと感じた時に、スムージーを始めてみるのもいいかもしれません。
栄養バランスが整って、体が満足すれば、体自身が感じていた「危機感」が解除され、再び体重の減少期に入っていきます。
ダイエットを忘れてみる
ダイエットを止めてみるということではありません。
停滞期はまだ終わらないのかなと、毎日、イライラしながら何度も体重計にのるくらいなら、体重計になどのらずに1か月くらいを過ごしてみて下さい。
イライラによるストレスも代謝の低下につながりますから、数週間くらい体重ことを気にしないで過ごしてみれば、いつの間にか停滞期から抜けているなんてことが、案外あるものです。
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最初の停滞期は、ダイエット本番開始の合図
ダイエット=体重の減少
ほとんどの方は、そう思っています。
ダイエットを開始したすぐは、体重が減りやすいと思いますが、それは本当にダイエットできているわけではありません。
ダイエット開始以降の序盤は、「滞留していた水分や、未消化物」が抜けるために、一気に1Kg以上下がったりしますが、それは痩せたわけではありません。
以前、脂肪が落ちていく順番について投稿しましたが、脂肪の燃焼には血中脂肪の減少→内臓脂肪の減少→皮下脂肪の減少という減っていく部位の順番がありますし、時間もかかります。
でも、それが本当のダイエットですから、ダイエットを始めて1週間足らずで停滞期がきたなんてことはないのです。
また、本当に停滞期かどうか? それを正しく判断するためには、体重の推移や、食べたものくらいは記録しておくことがとても重要です。
ダイエットし始めた時、最初にガクンと体重が下がりますが、実はそれからがダイエットの本番です。
ダイエットを継続させるためにも、無理なダイエット方法を選ばないことです。
無理なダイエット=続かないダイエットです。
時間はかかるけど、ちょっと頑張れば続けられるダイエット方法が一番いいのです。